手作り石けん:自分に合った石けんを作りたい~試行錯誤の方法~
手作り石けんが肌に優しいと言っても、万人に合った石けんなんて無いんですよ。と別の記事に書きました。
今回はその続きです。
具体的にどうやったら、自分に合う石けんを見つけられるのでしょうか。
ここに書いているのはあくまでも一例ですので、ヒントにしたり色々と試してみてくださいね。
オイルを選ぶ
石けんの使い心地を決める最大要因は、なんといってもオイルの種類です。
キャリアオイルと呼ばれているオイル達ですね。
ベースになるオイルを決める
まずはベースとなるオイルを決める必要があります。
これがなかなか大変です。
普通肌さんは選びたい放題ですね。ちょっとうらやましいです。
肌トラブルを抱える人は、トラブルの原因にもよりますね。
単純に乾燥しやすいのであれば、保湿力の高いオイルを選びます。
かぶれやすい、アトピーがある人は選択肢が限られてきます。
かぶれやすい人は、かぶれないオイルですね。当たり前ですが。
アトピーさんはベースオイルにスイートアーモンドオイル、アボガドオイルがオススメです。
ナッツ系にアレルギーがある人はスイートアーモンドオイルは使えない可能性が高いので要注意です。
ここでの注意点はベースにするオイルを決める。ということなんです。
オイルの総量を100%として、ベースオイルを40%にするか50%にするか、この辺りは試作して実際に使ってみないと分かりません。
ベース以外のオイル配合を調整する
アトピーさんはオリーブオイルが合わないと言うのは私の実体験からも参考にした本からも得られた情報です。
オリーブオイルの主成分のオレイン酸がアトピーさんの肌と相性が良くないのです。。
しかし、使ってはいけないということでも無いんです。
配合が少なければ、問題無く使える石けんになるかもしれません。
なるかも?という曖昧な表現になっているのは、私が作る石けんにオリーブオイルを使用していないからです。
オリーブオイルがメインベースの石けんをいくつか作りましたが、どれも後から乾燥が激しくて皮膚科で処方していただいた塗り薬を使わないと、どうにもならなくなった経験から、完全に排除してしまったからなんです。
ベースオイルにスイートアーモンドオイルを45%とし、そこにラードやホホバオイルをブレンドしていきました。
配合率を変えるだけで、使っているオイルは全く同じであっても、使用感は全く違うモノになります。
配合率って本当に大事な要素ですね。
ディスカウントを変える
使用するオイル、配合率はまったく同じ条件で、ディスカウントを変えてみて下さい。
85%のものと、88%のものとではビックリするくらいに、使用感が違ってきます。
85%石けんはかなりしっとり、もしくはしっとりを通り越してやや重いかも知れません。
一方で88%石けんはしっとりしつつも重くない丁度よいものかも知れないし、物足りなさを感じるかも知れません。
ディスカウントを変えただけで、夏用と冬用が出来てしまうことさえあります。
ディスカウントも肌の状態に左右されますので、これも実際に試してみないと分かりません。
実際のベースオイルの決め方
一番オススメなのが、ベース候補のオイル100%でいくつか試作品を作ります。
勿体ないと思うかも知れませんが、小さいバッチ(200g~300g)で作ります。
一応このときのディスカウントは86%~88%くらいで、同じディスカウントで作って下さい。
まずはオイル単体での使用感を細かくメモしておきます。
1回使った時の感想と、1週間連続で使った感想をメモしておきます。
さらに、この試作品を20gとか25gとかに小さく切り分けておきます。
いくつかの候補を同じグラムで混ぜ合わせたものを試していきます。
次は候補①は20g、候補②は10gと配合を変えてみます。
この行程を何パターンも試していくと、この配合の時が一番良かったなーというものに気づくと思います。
この作業は気長に諦めずに頑張って見て下さいね。
実際の混ぜ方 : レンジでチン
違う石けん同士を混ぜ合わせるときに便利なのが電子レンジです。
リバッチでも同じ事が出来ます。
では、具体的な作業工程です。
①細かくした石けん(2種類以上)を耐熱容器に入れる。
②①のものに水または湯をヒタヒタよりも少なめに入れる。
③時間に余裕がある場合は一晩放置する。
④時間や気持ちに余裕が無い時はレンジでチン(温めモード)30秒程度を目安におこなう。
⑤柔らかくなった石けんをスプーンなどで押しつぶしながら混ぜ合わせる。
⑥キレイに混ぜ合わせたら、水分を飛ばすためにレンジでチンを繰り返す。
*温めにがムラが出来るので、30秒前後で取り出しては、混ぜるを繰り返してください。
⑦石けんが透明になり、スプーンですくいあげた時に表面がすぐに乾いてくるまで頑張る。
⑧丸や小判型に素早く整形して冷ます。
耐熱容器は難しく考える必要はありません。
うどん丼でも、ラーメン丼でもOKです。
ジャストサイズの容器よりも、深さのある容器の方が石けんが膨らんで来ても安心なので、オススメです。
容器はかなり熱くなりますので、鍋つかみは必要です。
まとめ
季節や肌の状態によっても、自分のベスト石けんは変わって来ます。
ある程度のオイル配合を見つけられたら、あとは応用偏ですね。
水分を水100%にするのか、一部をミルクに置き換えるのか。
あなたのベスト石けんが出来ますように。。。